持将棋の場合、駒の点数で勝敗を決定するというルールが有りますが、駒落ちの場合はどうなのでしょうか。
先日参加した大会での出来事です。
私は初段ですが、四段の方と角落ちで対局しました。その対局は双方入玉し持将棋となり、点数は大駒3枚を含み私が30点以上有りました。
ところが主催者側の判定では「駒落ちの場合は上手が勝ち」と言われ、点数は関係ないとのことでした。
判定なので従いましたが、点数が全く考慮されないのは納得できません。
私は大会の参加経験が少ないのですが、駒落ちの判定方法は、他の大会ではどうなのでしょうか。
また、「駒落ちは無条件に上手の勝ち」というルールは、どの様な思想・発想に基ずいて出来たものなのでしょうか。
大会参加が豊富な方、また、大会を主催・運営されている方、御教唆ください。
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ローカルルールが多いです。
力に差がある駒落では、入玉してから延々と続けると、たいてい上手が勝ちます。
点数計算は、同意が必要ですので、指導対局は引き分け、勝敗を決める時は上手勝ちが多いです。
現実に、上手が勝てない程に差があれば、上手は投了するという考えと、詰むまで指すと上手が勝つ事が殆どという経験があります。
主催者の判定と、無条件に上手勝ちは、意味が異なります。
どちらが本当にあった事でしょうか。
判定ならば、同意なしで指しつずければ、上手が勝つと判断した場合と、ローカルルールで決まっていた場合の2つが考えられます。
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思想的には下手が最善を尽くした場合上手に攻撃力がないので詰ませる事が出来ない、上手としては入玉して詰みを逃れるのがせいぜいでそれを引き分けにしたら初めから勝ちのない将棋を指すことになる。
主催者は初めにルールを発表するべきだけどクラス分けをして駒落ちがないほうがよい。
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まず、持将棋とは何かを確認します。
両者の玉将が入玉したときは、両者の合意によって対局を中断して点数計算を行う。
①宣言する者の玉が入玉している。
②「宣言する者の敵陣にいる駒」と「宣言する者の持ち駒」を対象に前述の点数計算を行ったとき、宣言する者が先手の場合28点以上、宣言する者が後手の場合27点以上ある。
③敵陣にいる宣言する者の駒は、玉を除いて10枚以上である。
④宣言する者の玉に王手がかかっていない。
⑤切れ負け将棋の場合、宣言する者の持ち時間が切れていない。
⑥宣言をして、以上の条件を一つでも満たしていない場合は宣言した者の負けとなる。
(Wikipediaより引用)
今回のケースを見ていると、気になる点が2つ。
1.「両者の合意」によって対局を中断して点数計算を行う。
切れ負けであれば、合意しなければそのまま対局を続けられたはずです。
角落ちで大駒3枚あれば、勝てそうな気がするんですが…。
2.54(全ての駒の合計点数)-30=24なので、
ルールだけで言えば貴方から持将棋を申し込んだことに…。
もし相手側からなら、指摘すれば⑥により勝てたのでは?
指摘はこれくらいにしておいて、
将棋や囲碁などのボードゲームでは、
年長者(上級者)を敬う傾向があります。
対局する際に年長者が後手を取ろうとするのは、
先手の方が有利だというもありますが、
もし年長者(上級者)が負けた場合に
「まぁ、わしは不利な後手じゃったからのぉ。」
という言い訳が出来るように、とも言われています。
駒落ちで持将棋になった場合も同様で、
不利な状況にあった年長者(上級者)が
持将棋まで持ち込んだのだから、
駒を落とした年長者(上級者)に勝ちを譲ろう。
という考えが元になっています。
なので、ほとんどの大会で、「駒落ちの持将棋は上手の勝ち」
としていると思います。(もちろん①~⑥が成立した場合です)
もし①~⑥を無視して、何が何でも入玉すれば上手が勝ち
というようなルールでしたら、招待棋士の方などに
確認したほうが良いでしょう。
駒落ち持将棋になったときに、
上手に勝ちを譲るくらいの広い心をもった人間になりたいものです。
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