2012年3月27日火曜日

将棋についての質問

将棋についての質問

将棋は、普通9×9マスで8種類の駒を使いますが、

他に何か12×12マスとか15×15マスがあると聞いたんですが、

それは、本当にあるのですか?

あったとすると、駒の数とかは、どうなりますか・・・・・・?


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長い回答になりますが、ご容赦ください。

将棋のルーツを、質問者さんはご存知でしょうか?

当然、最初から今の形をしていたわけではなく、

さまざまな移り変わりがありました。

その過程で生まれたのが、今とは別の将棋です。



<世界の将棋の仲間たち>



将棋の起源は、古代インドで遊ばれていた、

チャトランガというゲームであるといわれています。

紀元前3世紀頃に、ガンジス川中流域で生まれたこのゲームをもととして、

世界中に様々な形で広がっていったうちの一つが、将棋です。

チェス、象棋(シャンチー)、チャンギ、マックルック、将棋の5つが代表的で、

これらは“世界五大将棋”などと呼ばれます。



★西★

ペルシャに渡りシャトランジとなり、まずトルコから東欧へ伝えられました。

シャトランジは、イスラム教の“偶像崇拝禁止”の教えから、

駒の姿が象徴的なものになりました(例えば“王”は、“玉座”で表わされた)。

次に中東から、長らくイスラムの支配を受けたスペインへ伝わり、

これがのちのチェスにつながっていきました。

この途中で、様々な大型のチェスが創り出されています。



当時の“諸”将棋は取った駒を使えないルールだったため、

最後に駒が少なくなりすぎて勝負がつきにくかったのです。

チェスは結局、駒を強くすることでそこを何とかさせました。

非常に強いクイーン(女王)の働きも、その過程の産物です。



★北★

サマルカンド経由で、チベットやモンゴルに残っています。

チベットの将棋は、モンゴルのシャタルと似ているようです。

シャタルの木彫りの駒のウサギが、かわいくて、もう!…話逸れました^^;。



★南★

スリランカから、8世紀には海を渡りビルマに伝わっていったとされています。

タイへ伝わったルートはよく分かっていません。



マックルックは将棋と似た点が多く、(三段目での成り、銀と象の動きなど)

南方伝来説の大きな支えになっています。

マックルックの駒は、東南アジアのお寺の屋根のような形をしています。

“貝”や“種”という名前の駒があることから、貝や種が、

庶民の間では実際に駒代わりに使われていた、とも考えられます。



★東★

まず、中国に伝わりました。

唐の時代には駒はマス目に置いて、形で駒を表わしていたようですが、

北宋から、駒が漢字で表わされ、線の交点に平たい駒を置くようになりました。



シャンチーは、ユニークなルールを持っていて、

九宮と呼ばれる城に見立てられる所から、

将と士(後手表記は帥と仕)出られません。

また、中央の一列は大河に見立てられていて、盤面に縦線が無く、

相(象)は河を越えられず(重過ぎ?)、

兵(卒)は河を越えると戻れなくなります(前進あるのみってこと…?)。



中国からは朝鮮半島、ベトナムに伝わりました。

朝鮮のチャンギも、駒は交点に置きます。

宮から出ることはできませんが、河はありません。





<日本将棋>



将棋がいつごろ、どのようなルートで日本に伝わったかは、

まだよく判っていません。説によりまちまちです。ルートについては今のところ、

中国伝来説(タイ→ベトナム→中国→朝鮮半島→日本)と、

南方伝来説(タイ→ベトナム→台湾→琉球→日本)がよく言われています。



昔、鎌倉時代前期ごろまで指されていた将棋は現在、

「平安将棋(盤面9×9マス?、36枚)」呼ばれています。

今の形から大駒を抜いた形です。当然持ち駒不使用です。



そしてチェス同様、ビッグバージョンが生まれるわけです。

わりあいよく知られているものだけ、古い(と思われる)順に一覧で示しますと、

「大将棋」15×15マス、駒の種類29種類、駒数各65枚(計130枚)

「中将棋」12×12マス、駒の種類21種類、駒数各46枚(計92枚)

「小将棋」9×9マス、駒の種類9種類、駒数各21枚(計42枚)

…こんな感じです。



今の将棋に直接つながっているのは、

中将棋からできあがったとされる、小将棋です。

中将棋の飛車・角行・醉象を平安将棋に取り入れたものです。

(今の将棋+玉の上に“醉象”がのっかった形です。

“醉象”は成ると“太子”になり、玉が取られた時は次の玉将となります。)



戦国時代の16世紀ごろに、小将棋から醉象が除かれて、

持ち駒使用ルールになったのが、今の将棋です。

醉象を外すことでようやく、持ち駒使用ルールが成立したのです。

(醉象を外さないと、取った醉象を敵陣に打ち込んで成ることで、

対局が終わらなくなってしまいます。)



駒の取り捨てルールで引き分けが多くなるので、

相手の駒を取った後自分の駒として使えるようにすることで、

勝敗がつきやすいようにしたのです。



最も恐ろしいバージョンも挙げましょうか?

「大局将棋」36×36マス、駒の種類、駒数各402枚(計804枚)☆★☆!!!

・・・実際に当時遊んだ人はいなかったようですが^^;。



中将棋は、今でも遊ぶ方は少ないですがいらっしゃいます。

大山康晴十五世名人が強かったようです。





長文で申し訳ないですが、ご参考になりましたら幸いです^^。



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中将棋(12×12)

こちらをどうぞ。

http://www.chushogi-renmei.com/kouza/rule.htm

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B0%86%E6%A3%8B



『 醉象(すいぞう) 』 という駒がスゴイですね。



成ると、『 太子 』 となり、玉将の世継ぎとなります。



玉将が詰められても、太子が残っていれば、負けではありません。(@_@;)?



『 獅子 』 もスゴイです。2マス好きな方向に動けるので、『 居喰い 』 ができます。



すなわち、すぐ隣に駒があったら、その駒を取って、元の位置に戻れます。



詳しいことは、サイトをご覧ください。







日本中将棋連盟があります。こちらをどうぞ。

http://www.chushogi-renmei.com/cgi/linkv/linkv.html







大将棋(15×15)

こちらをどうぞ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%B0%86%E6%A3%8B





まだまだ、たくさんの古将棋があったようです。

こちらをどうぞ。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%86%E6%A3%8B%E9%A1%9E%E3%81%AE%E...

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