将棋についての質問
将棋は、普通9×9マスで8種類の駒を使いますが、
他に何か12×12マスとか15×15マスがあると聞いたんですが、
それは、本当にあるのですか?
あったとすると、駒の数とかは、どうなりますか・・・・・・?
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長い回答になりますが、ご容赦ください。
将棋のルーツを、質問者さんはご存知でしょうか?
当然、最初から今の形をしていたわけではなく、
さまざまな移り変わりがありました。
その過程で生まれたのが、今とは別の将棋です。
<世界の将棋の仲間たち>
将棋の起源は、古代インドで遊ばれていた、
チャトランガというゲームであるといわれています。
紀元前3世紀頃に、ガンジス川中流域で生まれたこのゲームをもととして、
世界中に様々な形で広がっていったうちの一つが、将棋です。
チェス、象棋(シャンチー)、チャンギ、マックルック、将棋の5つが代表的で、
これらは“世界五大将棋”などと呼ばれます。
★西★
ペルシャに渡りシャトランジとなり、まずトルコから東欧へ伝えられました。
シャトランジは、イスラム教の“偶像崇拝禁止”の教えから、
駒の姿が象徴的なものになりました(例えば“王”は、“玉座”で表わされた)。
次に中東から、長らくイスラムの支配を受けたスペインへ伝わり、
これがのちのチェスにつながっていきました。
この途中で、様々な大型のチェスが創り出されています。
当時の“諸”将棋は取った駒を使えないルールだったため、
最後に駒が少なくなりすぎて勝負がつきにくかったのです。
チェスは結局、駒を強くすることでそこを何とかさせました。
非常に強いクイーン(女王)の働きも、その過程の産物です。
★北★
サマルカンド経由で、チベットやモンゴルに残っています。
チベットの将棋は、モンゴルのシャタルと似ているようです。
シャタルの木彫りの駒のウサギが、かわいくて、もう!…話逸れました^^;。
★南★
スリランカから、8世紀には海を渡りビルマに伝わっていったとされています。
タイへ伝わったルートはよく分かっていません。
マックルックは将棋と似た点が多く、(三段目での成り、銀と象の動きなど)
南方伝来説の大きな支えになっています。
マックルックの駒は、東南アジアのお寺の屋根のような形をしています。
“貝”や“種”という名前の駒があることから、貝や種が、
庶民の間では実際に駒代わりに使われていた、とも考えられます。
★東★
まず、中国に伝わりました。
唐の時代には駒はマス目に置いて、形で駒を表わしていたようですが、
北宋から、駒が漢字で表わされ、線の交点に平たい駒を置くようになりました。
シャンチーは、ユニークなルールを持っていて、
九宮と呼ばれる城に見立てられる所から、
将と士(後手表記は帥と仕)出られません。
また、中央の一列は大河に見立てられていて、盤面に縦線が無く、
相(象)は河を越えられず(重過ぎ?)、
兵(卒)は河を越えると戻れなくなります(前進あるのみってこと…?)。
中国からは朝鮮半島、ベトナムに伝わりました。
朝鮮のチャンギも、駒は交点に置きます。
宮から出ることはできませんが、河はありません。
<日本将棋>
将棋がいつごろ、どのようなルートで日本に伝わったかは、
まだよく判っていません。説によりまちまちです。ルートについては今のところ、
中国伝来説(タイ→ベトナム→中国→朝鮮半島→日本)と、
南方伝来説(タイ→ベトナム→台湾→琉球→日本)がよく言われています。
昔、鎌倉時代前期ごろまで指されていた将棋は現在、
「平安将棋(盤面9×9マス?、36枚)」呼ばれています。
今の形から大駒を抜いた形です。当然持ち駒不使用です。
そしてチェス同様、ビッグバージョンが生まれるわけです。
わりあいよく知られているものだけ、古い(と思われる)順に一覧で示しますと、
「大将棋」15×15マス、駒の種類29種類、駒数各65枚(計130枚)
「中将棋」12×12マス、駒の種類21種類、駒数各46枚(計92枚)
「小将棋」9×9マス、駒の種類9種類、駒数各21枚(計42枚)
…こんな感じです。
今の将棋に直接つながっているのは、
中将棋からできあがったとされる、小将棋です。
中将棋の飛車・角行・醉象を平安将棋に取り入れたものです。
(今の将棋+玉の上に“醉象”がのっかった形です。
“醉象”は成ると“太子”になり、玉が取られた時は次の玉将となります。)
戦国時代の16世紀ごろに、小将棋から醉象が除かれて、
持ち駒使用ルールになったのが、今の将棋です。
醉象を外すことでようやく、持ち駒使用ルールが成立したのです。
(醉象を外さないと、取った醉象を敵陣に打ち込んで成ることで、
対局が終わらなくなってしまいます。)
駒の取り捨てルールで引き分けが多くなるので、
相手の駒を取った後自分の駒として使えるようにすることで、
勝敗がつきやすいようにしたのです。
最も恐ろしいバージョンも挙げましょうか?
「大局将棋」36×36マス、駒の種類、駒数各402枚(計804枚)☆★☆!!!
・・・実際に当時遊んだ人はいなかったようですが^^;。
中将棋は、今でも遊ぶ方は少ないですがいらっしゃいます。
大山康晴十五世名人が強かったようです。
長文で申し訳ないですが、ご参考になりましたら幸いです^^。
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中将棋(12×12)
こちらをどうぞ。
http://www.chushogi-renmei.com/kouza/rule.htm
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%AD%E5%B0%86%E6%A3%8B
『 醉象(すいぞう) 』 という駒がスゴイですね。
成ると、『 太子 』 となり、玉将の世継ぎとなります。
玉将が詰められても、太子が残っていれば、負けではありません。(@_@;)?
『 獅子 』 もスゴイです。2マス好きな方向に動けるので、『 居喰い 』 ができます。
すなわち、すぐ隣に駒があったら、その駒を取って、元の位置に戻れます。
詳しいことは、サイトをご覧ください。
日本中将棋連盟があります。こちらをどうぞ。
http://www.chushogi-renmei.com/cgi/linkv/linkv.html
大将棋(15×15)
こちらをどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E5%B0%86%E6%A3%8B
まだまだ、たくさんの古将棋があったようです。
こちらをどうぞ。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%86%E6%A3%8B%E9%A1%9E%E3%81%AE%E...
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